か日誌 99/4〜5月号

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4月7日 不義理の私

 いや、決して病気をしているわけではない。
 三月末に自由が丘&修善寺の瞑想会に出てから、
 良く言えば沈黙が深まり、
 悪く言えばなまけ癖がついてしまったのだ。
 それからもうじきアサンガが来日し、そのためのオショー講話翻訳にも忙しい。
 それで「ぱるばか日誌」にも不義理を重ねているというわけ。
 さて、この先どのくらい不義理を重ねるのやら。            


4月8日 複雑骨折 XX

 昨晩、修善寺のスワミ・キヨタカから電話があった。来週末のアサンガ・グループについての相談だった。僕はその参加者で修善寺に行くので、ついでにアサンガを修善寺まで連れてきてくれないかと言うのだ。僕は快諾した。
 電話の最後に、「ぱるばか日誌、待ってるよ」と言う。「うん、まあどうなるかねえ」と僕は答えた。

 今朝になって、修善寺のジーナットから電話が入った。明日から始まるミラのグループのためキッチンに入っているサニヤシンだ。
 なんとなく危急の用件のようだった。

 彼女いわく、キヨタカが屋根から落ちたというのだ。明日からのグループにそなえ、屋根掃除をしていたらしい。
 キヨタカは明日からのグループに、通訳で入ることになっていた。それが今、救急車で運ばれていった。大けがらしい。
 それで僕にSOSを寄こしたのだ。
 旧友キヨタカの災難だ。これは放ってはおけない。それでともかく、明朝、グループに間に合うように修善寺へ行くことにした。
 後で電話を入れると、キヨタカの容態は、左上腕部複雑骨折、左脚が動かない、左目のうえ縫合…。
 幸い、命に別状なく、意識もはっきりしているという。

 複雑骨折といえば、オショーが好んで使った言葉だ。いわく…
 馬祖は途方もない禅師だった。突然、弟子を二階の窓から放り投げ、その上にドスンと飛び乗り、「どうだ、わかったか」と聞く。もちろん弟子は複雑骨折…。

 オショーといえば馬祖にも劣らぬ途方もない導師。
 弟子たるもの、複雑骨折も覚悟の上。
 世を去ったとはいえ、油断はできぬ。
 (そういえば、禅の二祖・慧可には「雪中断臂」の故事もあるしね)
 わかったかな、キヨタカ?


4月10日 続報・複雑骨折 XX

 今、修善寺のリーラスペース。
 午後二時。
 画家ミラ&スワギートのグループの昼休み。

 さておさがわせ男キヨタカの件だが、昨日の夕方、病院に見舞いに行ってきた。
 お母さんが栃木から駆けつけ、付き添っていた。
 左腕を器具で吊していたが、思いのほか元気。右手で箸も使わず、夕飯をむしゃむしゃ食っていた。

 彼は左利きなのだが、その左腕上腕部を複雑骨折。
 それ以外はたいしたことないようだ。
 かつて柔道をやっていたということで、梯子から落下したとき、とっさに左腕で受け身をとったようだ。
 そのおかげか、頭や腰を痛めずにすんだ。
 不幸中の幸いというところだろう。
 「頭や腰が大丈夫なら、心配いりません」とはお母さんの弁。

 複雑骨折したら手術が常道らしいが、キヨタカは当初、「切らずに気合いで治したいっ!」とダダをこねていた。
 それでパートナーのヨガビジャなども困り果てていたのだが、「冗談言うんじゃない!」と母親に一喝され、心を入れ替えたらしい。
 それで今日、専門の外科医の診察を受けることになる。

 う〜ん、母は強し。


4月11日 初しごと 

 今、朝の八時半。
 修善寺リーラスペースのキッチン。
 風呂上がりにぱるばか日誌をやっている。

 しかし、みんながダイナミック瞑想に励んでいるスキに、ひとり静かに温泉で朝風呂たァ、サニヤシンにあるまじき禁断の悦楽だっ!
 その間にもスタッフのヨガビジャとジーナットは、かいがいしく、脱衣場の掃除をしたり、朝食の支度をしたり…。

 しかしサニヤシンってのは混浴に慣れているから、お互い、「きゃー、恥ずかしい!」みたいな余計なエネルギーを使わなくてすむから楽だ。
 そうしたエネルギーはすべからく、もっと創造的な活動に使われてしかるべきものである。

 だいたいこの国では、江戸時代の銭湯はみな混浴だったわけだし、また現在でも、じっちゃまばっちゃまの入る山間の秘湯や、三谷温泉の老舗「ふきぬき」日本一の水車風呂なんかも混浴なわけ。であるからして、この男女別浴という習慣は、儒教あるいはキリスト教的ピューリタニズムの悪しき影響と言わざるを得ない。
 こうした性の秘匿あるいは抑圧によって、いったい何をするのかといえば、社会の秩序を維持し、国力と攻撃性を充実させ、もって他国を侵略し、領土と物資と奴隷を獲得しようわけだ。
 食うか食われるかの春秋戦国ないし旧約時代ならいざ知らず、この世界平和と物質的豊満の時代に、性を抑圧して攻撃性を研ぎすます必要性はさらさらない。というか、やってはいけないことだ。その研ぎすました攻撃性によって、互いを傷つけあっているのが日本の現状なのである。
 これを社会的アレルギー現象と呼ぶ。すなわち、本来外敵に向かうべき攻撃性が、その外敵の消失によって自分に向けられているというわけだ。

 というわけで、本日選出さるべき新たな東京都知事は、その初仕事として速やかに、日本古来の伝統に立ち戻り、大江戸数百件の銭湯の、男湯女湯を仕切る「三保の松原・富士の山」の壁を取り払い、男女仲睦まじく入浴できるよう強権発動すべきである。
 (そういえば十数年前の都知事選では、自民に担ぎ出されて銭湯パフォーマンスまでして落っこちた、情けない元NHKキャスターがいたなあ…)


4月20日 今日のジョーク XX
 ポーラック・サラミ工場で爆発が起こり、サラミのひとつが吹き飛ばされて、天国までやってきた。そして聖ペテロの足もとに着地した。
 「なんてヘンテコな格好してるんだろう」、それを拾い上げながら聖ペテロは言った。そしてイエスのところへ見せに行った。
 「今までこんなもの、見たことありますか」、聖ペテロはイエスに聞いた。
 「いいや」、イエスは答えた、「見たことないなあ」
 そこで聖ペテロは、それをマリアのもとへ持っていった。
 「マリア、こんなもの見たことがありますか」
 「あらァ!」、マリアは声を挙げた、「これねえ、ちょっと変な匂いがするけど、それがなかったら、ぜったいあれよ、聖霊!」

The Miracle #10, 11 August 1988

 最近、アサンガ瞑想キャンプ用のオショー講話を翻訳している。(それで当日誌もおろそかになりがちなわけ)
 今日訳した中にこんなのがあったので、upしてみよう。
 これは僕の好きなジャンルのジョークなのだ。

 オショージョークにもいろんなジャンルがある。
 一番多いのが言うまでもなく、お色気モンなんだけど、そのほか、宗教モンとか、子供モン、医者、動物、ユダヤ、イタリア、ポーランド、アイルランドなど、多種多様。

 で、このジョークは、宗教モン。その中でも、詳しく言うと、イエス物のお色気モン。こーゆーのが、オレの好みなわけ。
 これを理解するには、ちょっとしたキリスト教的なウンチクが必要。

 まず最初の「ポーラック」。これはオショー講話に頻出する言葉なんだが、ポーランド人の蔑称。特にポーランド出身の現法王ヨハネパウロ二世を指す。それがサラミ工場の名前になっている。
 次に、聖ペテロ。十二使徒の筆頭であるこの人は、また、天国の鍵を預かり、その門番をしているとされる。だからサラミはその足もとに着地するのだ。
 そしてマリアと聖霊。処女マリアは聖霊によって受胎したことになっている。そして「神の子」イエスが生まれるのだ。だとしたら、聖霊とは神の男性器だということになる。それがこのジョークのオチ。


4月30日 新緑の信州より XXXX

 今日はまれにみる好天だ。
 あまりに好天すぎて、今朝は放射冷却で霜も降ったらしい。
 ここは、信州上田、「月のテーブル」カウンター。
 妹のMa Prem Bhaktiが実家の一部を改装して作った、カフェ&ギャラリーだ。このたびは土蔵をリフォームして十五坪ほどの展示スペースを新設。そのオープン記念イベントが当スタジオの展示会だったので、私もこうしてやってきたというわけ。

 今、ミカさんに、カフェモカを作ってもらっている。
 ミカさんというのは、今カウンターに入っているべっぴんさんだ。
 どうもオレは最近、べっぴんさんに縁があるらしい。
 で、カフェモカというのは、いま流行りのカフェ「スターバックス」の人気メニュー。
 いや、あまり記憶が定かではないので、違う名前だったかもしれない。とにかく、コーヒーとココアとミルクを混ぜたような、じつに甘美な飲み物だ。
 それをべっぴんのミカさんに再現してもらおうというわけ。
 彼女はスターバックスは知っているが、カフェモカは飲んだことがないという。
 さて、どうだろう…。

 う〜む、なるほど。
 再現度七十パーセントというとこか。
 今度上京の折に、自分の舌で確かめてもらおう。
 上田にはないのだ。スターバックスは。
 しかし、あのカフェモカという飲み物には、かなりの量の砂糖が入っているらしい。
 どうりで甘美なわけだ。


5月1日 いびつな真珠 XX

 今、信州八ヶ岳山麓のペンション・バロック。夜の10時49分。
 今日明日とアサンガの瞑想グループに参加だ。
 このグループはけっこうリラックスしていて、自由時間がいっぱいある。
 怠け者のオレにはちょうどいい。

 なんでバロックというのかというと、オーナーの稲葉さんが、バロック音楽を愛しているからだ。
 この人は修善寺のキヨタカとも縁のある人で、三年前にはプーナも訪れている。
 というわけで、瞑想やオショーについても理解があり、アサンガのグループもこれで三度目。
 標高千二百メートルで、空気も清涼。近くには温泉もある。
 しばし都会の喧噪を逃れ心身のリフレッシュを図るに最適。
 中央線富士見駅から車で十五分。一泊二食八千円より。TEL0266-74-2038

 あっ、今日は宿泊ガイドになってしまったな。
 アサンガの誘う瞑想の境地について書くはずだったのに。

 ところで昨日書いた「スターバックス」のカフェモカの話。
 横浜在住のN嬢によると、カフェモカの成分は、ココアじゃなくてリキッド・チョコレートとのこと。
 ウ〜ン、さすがシティガールは違う。
 さっそくべっぴんのミカさんに伝えておかなくちゃ。

 さ、浴室も空いたようだし、一風呂浴びて寝るとするか。


5月3日 昼下がりの甘美 XX

 夕方、メールをチェックして、びっくり。
 昨夜以来、一通のメールも来ないのだ。
 二つのメーリングリストも含めて。
 やっぱり、GW中にインターネットやってる暇人なんて、オレくらいなのだろうか。

 八ヶ岳で行われているアサンガのグループに参加してきた。
 七日間にわたって展開されるグループだが、そのうちの二日少々の参加だ。
 なかなかの盛況。昨日なんか参加者数が二十名を越えた。

 おもしろいグループだった。
 何が面白かったかというと、たとえば、参加者の半数以上が非サニヤシンだったり。
 だから、フレッシュでいい感じ。

 主催者の頭目・ダルマダスが中小企業の社長だから、知り合いの会社経営者たちも幾人か参加。
 アサンガ自身、かつてはたくさんの部下をかかえる組織のボスだった。それがオショーに出会い、瞑想を始めて、更に事業がうまく行ったというのだから、彼ら社長たちにとっても参考になるに違いない。
 そもそもアサンガグループのメインテーマが、「マーケットプレースにおける瞑想」なのだ。
 不況にあえぐ日本株式会社の社長たちには、是非とも参加してほしいものだ。

 そしてお坊さんが二人。(これはともにサニヤシン)。まさに、キヨタカじゃないが、「プロも絶賛!」のグループなのである。
 それから産婦人科医や、看護婦、臨床検査技師…。
 というわけで、たとえ何が起ころうとも、ゆりかごから墓場まで、行き届いたお世話ができるというわけ。

 ときあたかも五月初旬。本国インドではマンゴーの最盛期。
 そこで今日のアフター・ランチは、アサンガ持参の缶詰マンゴーとアイスクリームでことほぐのであった。


5月6日 5.13パンタ笛吹講演会ご招待! 

 世界を駆けめぐる「魂の遊び人」パンタ笛吹。
 その講演会が来週の木曜日(5/13)、東京中野で開かれる。
 (パンタの顔写真やプロフィール、ならびに前回の講演会についてはこちらを参照)

 今回は、出版記念の講演会。
 『ソウルメイトと出会う本』および『ミステリーサークル2000』という著書二冊の同時出版を記念しての講演会だ。
 パンタの本はなかなか面白いから、僕も『ミステリーサークル』の方を買おうかと思っている。
 (ソウルメイトなんてね、ちょっとオトメチックで気恥ずかしい)

 題名からもわかる通り、パンタのフィールドは、どちらかというとファンタジックなニューエージ系。
 ホントかウソかわからないんだけど、軽妙なパーソナリティもあいまって、聞き手を飽きさせない。

 というわけで、今回は当HP愛読者を特別ご招待!
 受付で「ぱるばに聞いた」と言えば、何人でもただで入れます。
 (私もそう言って入ります)

日時:5月13日(木)19:00〜21:30
場所:なかのZERO大ホール 中野区中野2−9−7 中野駅南口、線路沿い新宿方面徒歩7分

 サニヤス界きってのエンターテイナーだから、行っても損はない、と思う。


5月7日 The Alfanzo 

 ウチのShaktiが今ニューデリーで仕事をしているんだけど、ものすごい暑さらしい。
 摂氏45度にもなんなんとする気温。
 これはさすがのインドでも、5月初旬としては記録的な猛暑だとのこと。(50年ぶりとか)
 それで学校なども時期を早めて夏休みに入っているそうだ。

 しかし、この暑い時期はまた、果物の一番おいしい季節なのである。
 先日もアサンガのグループで、マンゴーのアイスクリームが出た。
 これは缶詰のマンゴーだったが、アサンガがわざわざプーナから買ってきたアルファンゾなのだ。

 アルファンゾ!?
 知らないだろう?
 下々の口にはなかなか入らない高貴なマンゴーなのだ。
 なにしろ大英帝国のヴィクトリア女王がこよなく愛したという果物なんだから。

 たとえば、お米にもいろんな品種があるごとく、マンゴーにもまた数多くの品種がある。
 そのうちのいくつかを、時間を追って紹介すると…

ゴーラ 三月の声を聞くと現れるハシリのマンゴー。南からやってくる小ぶりで丸っこい品種だ。香も甘味もあまりないが、早生だから許される。

サセーダ 次いで現れる、大ぶりで長細い品種。やはり南からやってきて、あまり香はないが、じゅうぶん熟させて食べるとかなり甘い。

シンドゥーリ 中くらいの大きさで、色は緑から赤みがかったオレンジ色。香も高く、甘さも本来のマンゴーという感じ。

デセリ 四月の後半に北部インドから現れる。フランス語の「デセール(デザート)」が語源だという、人気の高いマンゴー。やや小ぶりで、さわやかな黄色。フレッシュな甘さで飽きがこない。値段も手ごろだから、いちばん広く食される。オショーコミューンの食卓に現れるのも、この種のものではないかと思われる。

トタプリ 五月も半ば過ぎ、シーズンも終わりになるころ出てくる巨大なマンゴー。トタプリとは「オウム」の意味で、その名のとおり、端々がとんがっていて独特な形。味も香もなく、ただお腹だけがいっぱいになるマンゴー。

 さてこのアルファンゾ。四月後半、インド中が暑さにあえぎ始めるころ、西部インドから登場する。
 やや大ぶりで適度な丸み。熟すと美しいオレンジ色になり、蠱惑的で強烈な芳香を放つ。厚い果肉からは甘美な果汁がほとばしり出て、その味わいはまさにクリームのよう。ネクタルもかくやと思わせるばかり。
 たとえば、日本のコシヒカリに「魚沼」があるように、アルファンゾにもブランドがある。グジャラート州バルサール周辺のものが最高なんだそうだ。
 ともあれ、インド人が悟りの境地を発見したのも、この果物のせいじゃなかろうか…と思わせるほどの逸品なのである。
 そしてこれは今の時期しか食えない。


5月9日 なぞのとり XXXX

 謎の鳥がいた。
 二年ほど前から現れるようになった。
 ウチの周囲の葉叢で、ゴソゴソ餌をあさっている。
 やや大振りで、ツグミくらいのサイズ。あまり人を恐れるふうもない。
 際立った特徴がひとつあった。目の回りに黄色い隈取りがあるのだ。

 オレも子供のころから野鳥が好きで、人里に出没するやつはだいたいわかるのだが、こんなのは見たことがない。
 手許の図鑑を見ても、出ていない。
 それで一昨年の六月、自由が丘にあるオショー Japanに出かけたおり、「日本野鳥の会」直営店に立ち寄った。
 日本にひとつしかないその直営店で、一番詳しそうな図鑑「日本野鳥図鑑」を買った。
 わくわくしながら謎の鳥を探すのだが、しかし、出てこない。
 二百ページもあるのに、何度探しても、出てこない。

 去年の春、ウチの近所に、とても美しい声でさえずる鳥がいた。
 クロツグミかなと思っていた。
 春の野山でひときわ朗々と複雑な歌を歌うのは、この鳥をおいてほかにない。
 パソコンの手を休めて、窓の外を見る。
 山際にある枯れ木の上に、小さな鳥影がある。
 きっとあれに違いないと、双眼鏡でのぞくと、驚いた。
 あの謎の鳥がさえずっているではないか。

 数日後、近所でユキに出会った。
 中学生になったばかりの、私の弟子だ。
 三年ほど前、近くの小宮小学校で、運動会用にエイサーを教えた。そのときの生徒だ。
 ユキとしゃべっていて、ふと謎の鳥のことを思い出した。
 それで彼女に、「フクダ先生に聞いてきておくれ」と頼んだ。
 フクダ先生というのは、小宮小学校の教諭で、野鳥に詳しい。
 「こんなふうに黄色いクマドリがあってなあ、これくらいの大きさで、すごくいい声で鳴くんだ…」
 ユキはさっそく母校に行って聞いてくれたらしい。
 ほどなく連絡があった。
 ガビチョウというのだそうだ。漢字で書くと「画眉鳥」。

 それでさっそく、インターネットで調べてみた。
 検索エンジンで、「ガビチョウ」や「画眉鳥」であたってみる。
 しかしYahooではヒットなし。Infoseekではかろうじてヒットがあったが、鳥類一覧の中に名前のみの記載。
 英語では 「Laughingなんとか」と呼ぶらしい。
 英米人はあのさえずりを笑いと聞くのだろうか。
 その英名をたよりに、英語で検索してみる。
 やはりたいしたインフォがない。
 ただ、アメリカのペット業者のサイトにその名があり、一羽50ドルほどで取引きされているらしい。
 な〜るほど、売買の対象になるのか。(とはいえ、捕まえて金儲けしようとは、別に思わない)

 その年(つまり去年)の秋、小宮小学校の運動会に出かけたおり、フクダ先生に会った。
 なかば禿頭で眼鏡をかけ、いかにも理科系という感じの先生。
 さっそくガビチョウのことを聞いてみる。
 あれはやっぱり帰化種なんだそうだ。
 原産は台湾などの南方。それが飼い鳥として移入し、当地で野生化したのだ。
 どうりでなんとなく人慣れしている。

 「日本野鳥図鑑」にも、帰化種の項目はある。
 しかしそれにも記載されていないということは、ごく最近の帰化なのだろう。
 フクダ先生によると、八王子近辺の野山にはいっぱいいるとのこと。

 そして今年の春。
 やっぱりガビチョウは元気だ。
 毎朝あのさえずりに起こされる。
 ウグイスもそうだが、寝覚めの床であんまり鳴かれると、ちょっとうるさく感じるものだ。
 あるいは、こっちも心がけを改めて、鳥並みに早寝早起きに努めるべきか。


5月10日 The Magic Flute 

 昨日、東京目黒で開かれたデヴァカントのコンサートに行ってきた。
 デヴァカントというのは、アメリカ生まれ、イタリア在住の音楽家。
 数あるサニヤシン・ミュージシャンの中でも、もっとも才能あるひとりだとオレは思っている。

 いろんな楽器をこなすんだけど、本職は横笛。
 そもそもがインドきっての横笛奏者ハリプラサードの弟子なのだ。
 昨日も六本の笛を用意しての舞台だった。
 様々な音を収めたテープをバックグラウンドにして演奏する。

 その六本というのは、バンスリ(インドの芦笛)三本、虚鐸、フルート、バス・フルート。
 バンスリはもっとも長いD、E、F管。虚鐸は更に長い。
 虚鐸というのは尺八の長いやつ。つまり低音を主とする音づくりなのだ。
 ことにD管とか虚鐸は、よほど手が大きくないと扱えない。
 (大柄なデヴァカントはその点でも有利なわけだ)
 私はパソコンごっこをしながらよくE管をいたずらするんだが(今もやっている)、運指には四苦八苦だ。
 でもすごくイイ音!

 ただ音の低さだけからいうと、バス・フルートが一番だ。
 おそらく笛類の中では一番低い音を出す楽器だろう。
 実物の音を聴くのは今回が初めてだ。心地よい重低音。
 ちょっと物欲をそそられる…
 そこでヤマハのHPをチェックすると…
 な、なんと65万もするではないか!
 やめた。(わりと簡単にあきらめる)

 彼のコンサートのレビューをするなんて野暮なまねは、やめとこう。
 ただひとつ。
 もしみなさんのお近くで開かれるなら、ぜひお運びなされい。
 明日から九州ツアー、それから北の方にも行くらしい。
 ただ不幸なことに、手許にそのコンサート・スケジュールがないので、お伝えできない。
 昨日デヴァカントに、FAXで送っておくれと頼んどいたんだが、忘れてんだろな。

 今回の日本ツアーにあわせ、新しいCDもリリースしている。
 タイトルは、「INSIDE....is forever」
 さっそく昨日一枚購入したので、また新譜レビュー欄でご紹介しよう。


5月11日 オショー Golden Tour XX

 今、ゴールデン・ツアーなるものが展開されている。
 その発端は年初のプーナ。オショーミュージシャンのニヴェダノとミラレパが語り合って、日本で今春ミュージックセレブレーション・ツアーをやろうということになったのだ。(当時の関連記事はこちら)

 4月28日の大阪を皮切りに、神戸、高知、山梨などで熱演を繰り広げ、大きな盛り上がりを見せているようだ。
 参加ミュージシャンは、ニヴェダノ、ミラレパのほか、ヨーコニーラ、サットプレム、シャブドなど、そうそうたる面々。(ただし途中別行動になったりして、いつも全員出演するとは限らない)

 その彼らがこれから東日本に活躍の舞台を移すので、私もまたぞろ出かけてみようと思うのである。
 ではそのスケジュールをご紹介しよう。

仙台 5月19日(水)19:00〜
141エルパーク仙台6Fスタジオホール
参加費:前売り2500円 当日3000円 
出演:ミラレパ(ギター、ヴォーカル)、ヨーコ(フルート)、ニーラ(ヴォーカル)
問い合わせ /TEL 022-398-2390(松井方) Eメール:raghu@ma.neweb.ne.jp

東京 5月22日(土)19:00〜
中根住区センター・レクリエーションホール(東横線都立大学下車徒歩八分)
参加費:2800円
出演:ミラレパ(ギター、ヴォーカル)、ヨーコ(フルート)、ニーラ(ヴォーカル)
問い合わせ:和尚Japan(03-3703-0498) スワンハウス(045-431-8119) オーシャン(0422-71-1971) バナナバンド(03-3791-2831)

東京 5月23日(日)17:00〜
和尚サクシン瞑想センター(中央線荻窪駅徒歩八分)
参加費:3500円(夕食込、要予約)
出演:ミラレパ(ギター、ヴォーカル)、ヨーコ(フルート)、ニーラ(ヴォーカル)
問い合わせ:和尚サクシン瞑想センター(03-3393-1803)

 しかしなんといっても参加してみたいのは、伊豆半島南端で開かれる、クライマックスの「The Golden Camp」だろう。

南伊豆 5月29日(土) 12:00〜5月30日(日) 19:00
静岡県南伊豆町下賀茂899テラ憩いの里
交通:電車利用で29日午前に伊豆急下田駅到着の場合は、事前連絡により送迎バスあり。
   それ以外は駅からバス停「竹麻小学校」下車20分。あるいは日の丸タクシー5分。
参加費:ログハウス・バンガロー宿泊26,000円、その他21,000円、前/後泊3000円
出演:ニヴェダノ(パーカッション)、ミラレパ、ヨーコ、ニーラ、サットプレム(パーカッション)、アヌブッダ(コンシャスタッチ)、ヴィマール(ジョーク)、アディッシュ(DJ)、タカキ(VJ)
問い合わせ:アビバンダン(0558-65-1655)
***   ***   ***

 さて、西日本在住の人々にも朗報。
 デヴァカントのコンサート日程が判明。(福岡F嬢のおかげ)

5月21日 福岡市中央区今泉 若宮神社 19:00
5月22日 福岡県宗像市 海心寺
5月25日 熊本市 レストランティア
5月31日 福岡県瀬高町 
6月 2日 広島市 護国神社
6月 3日 奈良県天理市 石上神社 連絡先:07436-2-1693(出口)
問い合わせ:村上勝子(090-1876-8327携帯)
デヴァカント連絡先:090-4475-5468


5月13日 キヨタカの葬儀委員長決定! XXXXXX

 修善寺でリーラスペースを営むスワミ・キヨタカが複雑骨折を負ったことは先月お伝えした通りだが、その後の経過が思いのほか順調のようである。
 先日サニヤス・メーリングリストに彼からの便りがあったので、ここに無断転載しよう。

毎度お騒がせの、言わずもがなのキヨタカです。
屋根から落ちて落下して、早くも1ヶ月。
今日病院でエックス線検査をしました。
レントゲン写真を不思議そうに見ながら、ドクター曰く。
ドクター「あれ、へんだな〜?怪我したのいつだっけ??」
キヨタカ「はい、4月8日のお釈迦様の誕生日の日ですから、ちょうど1ケ月前です。」
ドクター「え〜?1ヶ月前だって。信じられない。もう骨が付いてる。」
キヨタカ「お陰様で、、。毎日温泉に入れたし、ヒーリングセミナーも受けましたから(アヌブッダのコンシャスタッチトレーニングの事。)」
ドクター「ウ〜ン、ヒーリングか。それにしても驚異的な回復力だネ〜! 中学生並の回復力ですよ。中学生!」
あっそうかと、納得がいきました。
ようするにボクってまだ中学生並の若さなのね。どうりで天井から腕をつり下げられて寝たきりだった時も食欲と性欲は落ちなかったわけだ〜!
きっと精神レベルも中学生なので、まだ悟りは遠いのかもネ。(以下略)

 ま、悟りが遠いかどうかということは暫くおくとして、とにかくめでたいことだ。

 さて、今年に入って、「帰国前日パスポート航空券等一切合切盗難事件」そして今回の「グループ前日屋根から落下複雑骨折事件」とお騒がせ続きのキヨタカ。
 次回のお騒がせのときには、きっと死ぬに相違ない。

 そこで何事も手回しのいい私としては、今から彼の盛大なるDeath Celebrationに向けて、準備怠りなく進めておこうと、心ひそかに期するのであった。
 たとえばキヨタカ追善大法要には、ヴィギャン・バイラヴ・タントラの第50番「ただ合体を想起することによって、抱擁なしで、変容が」とかね。(この瞑想法はケガ療養中の彼にとっては、まことにふさわしい秘法である)
 それからアサンガ師を特別招聘して、バルドを施術してもらい、もってキヨタカの親愛なる魂が魔界に彷徨うことなきよう取り計らうとか。
 こうなると、不肖私が葬儀委員長をあい務めるほかあるまいな。
 彼の方が年長なので、自然の摂理からして、私の方が長生きし、彼の行状事跡を後々まで長く語り伝えるということになるはずである。

 しかし相手は心身共に中学生並みを誇るキヨタカだ。
 しぶとく私よりも長生きするということ、なきにしもあらずである。
 もしもだ、私のほうがお先に失敬するという不測の事態に立ち至った折には、彼に葬儀委員長をお願いいたすとしよう。
 私の名にふさわしく、(Parva=祭)、せいぜいニギニギしく祝ってもらおう。
 みなさんもぜひお運びあれ!
 飲めや歌え、歌えや踊れ、酒池肉林の大供養!

 ま、どっちにせよ、パーティの機会を減らさないためにも、二人同時に死ぬことだけは避けようと思う、今日このごろである。  


5月16日 アサンガ in 長徳寺 XX

 昨日、横浜の長徳寺で開かれたアサンガ瞑想キャンプに参加してきた。
 あっ、そうそう。キャンプといっても、別にテントを張って寝るわけではない。二日以上にまたがって行われる瞑想グループのことを、そう呼ぶのである。

 この長徳寺は、スワミ・ダイジョウが住職を勤める浄土真宗の寺。
 ダイジョウというのは、ダルマダスやタマシと並んで、アサンガ瞑想キャンプをオーガナイズしている主要メンバーだ。それでアサンガキャンプもこの寺で、もう三、四回開かれている。
 でも私が長徳寺のキャンプに参加するのは、これが初めて。だから楽しみだった。

 さて、その長徳寺。案に反して(失敬!)、立派な寺なのだ。横浜都筑区に三千坪の敷地を占めていて、「長徳寺前」というバス停まである。開山五百年で、ダイジョウ(大乗さん)はその二十数代目の和尚さんなんだそうだ。
 そのキンキラキンの本堂で、アサンガグループが開かれるというわけ。立派な控え室なんかもあったりして、ちょっとリッチな気分。

 今回は二日間のグループだった。私は事情により初日しか行けなかったのだが、二十数名の参加を得て、なかなかの盛況。
 その参加者の中に、私の知る限りでは三人ほど、インターネット経由でこの催しを知った人々がいた。つまり拙HPからダイジョウのHPFunky Monk Templeに飛び、そしてこのグループを知ったという由。この「オショーごっこ」も何ほどかの役に立っているわけで、まっこと欣快の至りである。

 そんな三人のひとりに、遠路はるばる沖縄から駆けつけたスワミ・ビジェイがいた。
 なんとあちらでチャネラーをしているのだという。ウ〜ン、おもしろい!
 沖縄と聞くとつい身を乗り出してしまう悪癖のあるこの私。いろいろ話を聞いているうち、このビジェイ、実はアサンガを沖縄に招聘したくて参加したんだそうだ。
 「沖縄でアサンガグループ!? おもしろいじゃない。ぜひやんなよ」
 「でもねえ、通訳がいなくて…」
 「通訳? オレやる! オレやる!」
 って感じで話が進み、アサンガの予定を聞いてみたところ、今秋11月初旬が都合いいらしい。

 というわけでその頃、南の島にアサンガ瞑想キャンプが出現するかもしれない。
 11月といえば気候も安定して快適だし、シーズンオフだから静かで安いだろうし、みなさんちょっと足を延ばしてみない!


5月19日 書評・パンタ笛吹『ミステリーサークル2000』 

 先週の13日、東京中野の「なかのZERO大ホール」で行われた、パンタ笛吹の講演会に行ってきた。
 1300人収容の大きなホールにかなりの入りで、パンタの人気のほどをうかがわせる。
 ただ会場が大きすぎたせいか、パンタのノリというか、講演の盛り上がりは、今ひとつという感じだった。

 ともあれ著書二冊の出版記念を兼ねた講演会だったので、私もさっそく、そのうちの一冊『ミステリーサークル2000』を購入。
 昨日、信州の仙仁温泉に一晩泊まりで出かけたのだが、夕食から朝食の間に、一気に読み通してしまった。

 期待にたがわず、なかなか読ませる本である。
 パンタはステージ上のみならず、文筆上でもなかなかのエンターテイナーだ。(ステージよりも文筆のほうが上じゃないかと思う)。

 イギリス南部に出現するミステリーサークルを主題にした本。
 二週間ほどの現地滞在をもとに、これは人知を越えた現象だという趣旨で、筆が進められる。
 軽快だけども、ワクワクドキドキという、おなじみのパンタチックなスタイル。

 要するに、ミステリーサークルというのは、人間の覚醒を促すために、何らかの意識体によって作られるらしい。
 その壮大で美しいカタチを通じて、人類にメッセージを送っているのだ。
 そしてサークル内には、ある特定のエネルギーフィールドが形成されるという。

 もっとも、我々サニヤシンにとっては、それがどのくらい役立つかは未知数だ。
 だいたい、あれほどオショーにハンマーで頭をぶったたかれながら、いまだに惰眠を貪っているようなワタシたちだ。そんな人々にとっては、遠い異国の麦畑に巨大なフラクタル図形がいくら描かれたところで、それも心地よい一場の夢でしかあるまい。

 というわけで、たとえミステリーサークルが正真正銘ETによって描かれたものであったとしても、それによって必ずしもあなたの覚醒が高まるというわけではない。
 しかし、それを承知の上で読むならば、これはなかなか楽しい本だと言える。

 ミステリーサークル2000 パンタ笛吹著 たま出版 1600円 


5月21日 LRの恐怖 

 数少ないオショーの日本人ジョークのひとつに、次のようなのがある。

 メンデル・クラビッツはビジネスを立ち上げた。そして国際色豊かなスタッフをそろえた。すなわち、ドイツ人のクラウス、アイルランド人のパディ、そして日本人のウーだ。
 「クラウス」、メンデルは言った、「あなたには生産の責任者をやってもらいます。何事も効率的にやってください。そしてパディ、あなたは人事担当です。みんなががんばって働けるようお願いします。それからウー」、彼は日本人に向かって言った、「あなたには調達(supplies)をお願いします」
 二週間ほどして、メンデルが事業視察にやってくると、クラウスとパディが一緒にいた。
 「順調にいってますか?」
 「はい!」、クラウスは言った、「生産は倍増しました」
 「みんな一所懸命ですよ」、パディは言った、「仲良く協力しあってやってます」
 「調達のウーはどうしてますか?」、メンデルは尋ねた。
 ところがどちらも、初日以来ウーを見かけなかった。メンデルは心配になって、工場じゅうを見回った。
 そして彼は、大きな箱がいくつも保管されているところを通りかかった。
 すると突然、ウーが飛び出してきて、叫んだ、「サプライズ!」

1988/2/27 Om Shantih Shantih Shanti#4

 メンデル・クラビッツというのはユダヤ人を思わせる名前。クラウスとパディというのは、典型的なドイツ人とアイルランド人の名前。それぞれが実業家、生産担当、人事担当というのは、順当なところ。
 ところが「ウー」という日本人名はおかしい。これはそもそも、菩提達磨西来の公案に登場する武帝(中国語で武は「ウー」と発音する)に由来するものと思われる。つまり、当時のオショーコミューン・ジョーク部の西洋人にとって、もっとも馴染みある極東の名前が、「ウー」だったというわけだろう。
 ともあれ、これは日本人英語の弱点である、LとRの混同についてのジョークだ。ウーにとっては、suppliesもsurpriseもおんなじなのだ。
 僕もちょうどこの講話に居合わせていたんだけど、けっこうウケていたところを見ると、この弱点は遍く世界に知られているらしい。

 実際これは頭の痛い問題である。私ももう三十年以上英語にかかわっているのに、状況は一向に改善されない。
 というのも、今朝、アサンガから電話があったのだ。
 その中で彼は、「この前のfluteのことだけど…」と言う。
 ところが、オレには何のことやらわからない。「えっ、果物!? 今マンゴーを食べようとしているから、そのことかしらん?」って感じで、何度かアサンガに聞き直す。そしてやっと、尺八のことだとわかった。
 彼は明確にfluteと発音していたのだが、オレにはfruitとしか聞こえなかったのだ。

 日本人にとって、LとRは、聞き取るのも、発音しわけるのも、厄介もの。
 試みに、次のカタカナ英語を発音してみてほしい;ゴリラ、コレラ、ゲリラ、コロラド、ミラレパ。
 これらLRを含む単語が即座に発音しわけられたら、あなたは相当の英語使いだ。
 ちなみにローマ字に直すと、gorilla、cholera、guerrilla、colorado、milarepaとなる。

 この欠陥を補うため、かつてオレはひとつ方法を考えたものだ。
 すなわち、少なくとも教科書や新聞雑誌など「教育的」な活字メディアでは、L行のカタカナには「°」をつけたらどうかと。
 たとえば、ゴリラ°、コレ°ラ、ゲリラ°、コロ°ラド、ミラ°レパという具合に。
 こうすれば発音のしわけもずっと楽になるはず…。
 なんてことを、数年前、朝日新聞に投書したんだけど、ナシのつぶてだった。


5月23日 Tour in Tokyo XXX

 今日は特別に、写真入りでお伝えしよう。
 昨日の22日、東京目黒の中根住区センターで、オショー Golden セレブレーションが開催された。
 出演は、ミラレパ(ギター・写真右)、ニーラ(ボーカル)、ヨーコ(フルート)、そして東京のバナナバンドといった面々。
 主催はオショージャパン、オーシャン、スワンハウス、バナナバンドの四団体。

 これがなかなかの盛り上がりだったのだ。東京周辺のサニヤシンたちが、百人ほども集まったのではないか。久々にプーナの本場もんを聴いたという感じ。楽しく踊らせてもらった。主催者および楽士たちに感謝!

 これで今週末に伊豆下田で開かれる、クライマックスのGolden Campへの期待がいよいよ高まる。
 万障くりあわせて参加しよう! 詳細はこちら


5月25日 素食 

 今日はちょっとローカルな話題。
 昨年春、台湾を訪れたんだけど、そのとき感心したのが、素食レストランの存在。
 この素食レストランというのは、すなわち菜食中華料理店。これが街中のいたるところにある。スタイルも様々で、街角の飯屋から、洒落たレストラン、モダンなセルフサービスまで。
 それぞれに趣向を凝らし、美味い菜食料理を食わせていた。(右はそのときの写真。セルフサービスの素食店にて。右側が私、左側がMa Padmini)
 台湾にどうしてこういう菜食文化があるのかというと、殺生を戒める仏教の影響が背景にあるらしい。
 台北で会ったサニヤシンたちも、よくこうした店を利用していた。近年、素食店の数は増えているという。

 私は別に菜食主義者じゃないんだけど、こうした素食店は食に対する意識も高かったりするので、日本でも流行ったらいいなと思っていた。
 東京にもほんの数件だけど、そんな素食レストランがある。
 そのひとつが、国立の中一素食店(なかいちそしょくてん)。サニヤシンたちにはおなじみの店だ。中央線国立駅から富士見通りを十分ほど歩いたところにある。

 この店は実はアサンガもひいきで、先日もご馳走してくれた。
 店のつくりはシンプルだけど、美味いし、雰囲気もいいし、値段もリーズナブルだ。
 肉の代わりに、たとえばグルテンミートを使っているんだけど、ためにし「酢豚」を食べてごらん。うまいよ〜!
 国立市中 1-19-8  TEL042-577-3446

 さて一月ほど前、中央線立川駅南口に、新しい駅ビル「グランデュオ」がオープンした。
 その七階は「立川中華街」と呼ばれ、たくさんの中華料理店や物産店が集まっている。
 その一角に、この中一素食店が支店を出したのだ。
 実はこれもアサンガからの情報。逗留先の荻窪からわざわざ食べに行ったりしたのだという。

 それで私も三日ほど前、このピッカピカの駅ビルへ出かけてみた。
 ウン、立川にしてはなかなかファッショナブル。
 七階に行くと、食指をそそる中華料理店が軒を連ねている。優柔不断な天秤座としては、どこに入るべきか非常に困る。
 その隅っこにこぢんまりと、精進料理店「健福」があった。
 オープンな感じで、気持ちいい店。
 素材や味は中一素食店譲りだから保証つき。
 年中無休で、夜の十時までやってるから、これは便利。
 テイクアウトもできる。

 ま、立川なんて、みんなあんまり来ることないよね。
 オレなんかは東京の行き帰りに必ず通るから、この店の存在はありがたいわけ。
 というわけで、わが中央線沿線は、荻窪に菜食インド料理店ナタラジがあるし、今度はこの素食レストラン健福ができたし、食文化もだんだん豊かになってきたものだ。


5月26日 ムクとの遭遇 XXXX

 みなさん、ムクという木を知っているだろうか。
 漢字で書くと「椋」だ。
 この木との出会いは、斧を通じてだった。

 約三ヶ月前の日誌に、「輪切のワタシ」というのがある。近所に切り倒された大木を発見し、それをチェーンソーで輪切にしたときの話だ。
 輪切にしたら、今度は楽しい薪割りが始まるのだが…。
 しかし、この木、やけに割りにくいのだ。

 薪割りに関しては三十年近くのキャリアがあるんだが、こんなに割りにくい木は初めて。
 そもそも木の種類もわからない。
 近所の薪ストーブ仲間に聞いてもわからないし、懇意にしている大工の棟梁も知らないという。
 ケヤキ並みに重たくて硬いんだけど、やけに粘りがある。
 写真上にも見る通り、斧を入れても、さきイカのように繊維がからみ合って、すこぶる往生際が悪い。
 「竹を割ったような性格」という表現があるが、これはまさに正反対。

 先日、近所に住む木こりのおじさんを訪ねたとき、ちょっと聞いてみた。
 これこれこういう木なんだけど、知りませんか?
 するとおじさんは外にある薪置き場に案内し、これじゃない? と見せてくれた。
 ムクの木というのだそうだ。
 やっぱり割りにくいらしい。
 板にしても狂いが出やすく、あまり使い道がないみたい。

 それでも、ものの本によると、楽器などにも使われるという。
 甘い実がなって、小鳥などに種が運ばれ、いろんなところに育つらしい。
 そういえば近所の庭や野山にもけっこう生えている。
 大きなものは幹の直径1メートル以上にもなるんだそうだ。  

 写真は太さ40センチくらいの部分。端から剥がすように割っていく。真ん中に打ち込んでも、とっても割れない。跳ね返されるばかりだ。
 このくらいの太さでも、杉のような軟らかい木だったら数分で薪にできるのに、この木だとたっぷり40分はかかる。
 ま、そのぶん薪割りが長く楽しめていいんだが…。
 特に割りにくい部分は、「矢」というクサビ状のものを打ち込んで割る。(写真下)
 こんなもんまで買い込んで薪割りするのも、今回が初めてだ。(しかも二本も。1600yen per pc。ウ〜ン、薪ストーブは高くつく)

 相手が難敵なので、ついこっちも熱が入ってしまう。
 そもそも薪割りが唯一の趣味みたいなもんだから、際限なくやってしまう。
 で、結局、腰を痛め、近所の指圧師の世話になるハメに。(ウ〜ム、やっぱり高くつく)
 それで最近は、この楽しい仕事も一日一時間程度に留めている。